カルシウムは全ての生命活動の主役となるミネラルです。筋肉の収縮や栄養の吸収、神経伝達物質やホルモンの合成・分泌といったありとあらゆる生命活動には酵素という物質の働きが欠かせませんが、カルシウムはその酵素の働きを調整する役割があります。

では体内にカルシウムが多い方が良いのでしょうか。ここが誤解され易いところですが、大切なのは量の多さではなく、体内のどこにどれだけのカルシウムがあるかなのです。細胞内のカルシウム濃度は非常に厳密に調整されています。それは血液中の1万分の1であり、これより少なすぎると細胞が安定せず、多すぎても細胞が正しく機能できなくなります。

細胞内に必要以上にカルシウムがたまると、逆に毒となってしまい、様々な病気の引き金になります。ですからカルシウムが体内の正しい「ポジション」にあるかどうかが重要です。